2025年5月6日(火)放送の「仰天ニュース」で取り上げられる「可愛い動物抱っこで集団感染」。
2006年5月に秋田県のテーマパークで開催された「ふれあい動物イベント」をきっかけに、O157の集団感染が発生しました。
感染者は住む場所も食べた物もバラバラで謎が深まっていた中、行動確認でGW連休に動物と触れ合っていたと判明!
なぜO157に?集団感染したのは何が原因?感染した場所は?衝撃の感染ルートとは?
様々な疑問について、詳しく調べてみました!
わかりやすくまとめたので、是非最後までご覧ください。
「ふれあい動物イベント」原因でO157が発生
2006 年4 月29 日(金)から 5 月8 日(日)のGW限定で開催した秋田県の「ふれあい動物イベント」で、子供から大人まで33,989 名(子供12,257 名)が来場していました。
このイベントが発端で、O157の集団感染が発生しましたが、このイベントを行っていたのが、秋田県の「秋田ふるさと村」ではないかと言われています。
そして、様々な動物たちと触れ合えるイベントでしたが、その動物達の中でO157に感染していた動物がヤギと報告されています。
感染場所は「秋田ふるさと村」
「ふれあい動物イベント」を開催したのは、「秋田ふるさと村」だと言われています。
理由として、2006年11月に健康危機管理支援のHPに「秋田ふるさと村」の腸管出血性大腸菌感染についてと記されていました。
そして、「秋田ふるさと村」HPのコメント欄にもそれらしき書き込みがあったこと。
秋田県内でGW限定で動物に触れ合える場所は、「秋田ふるさと村」だけでした。
また、「ふれあい動物イベント」という言い方は、「赤ちゃん動物園2006 Speclal」の事ではないかと予測します。
感染原因は「ヤギ」
ふれあい動物イベントには、様々な動物たちがいました。
ダチョウ,シマウマ,エランド,マキシスジカ,ムフロン,カピパラ,ヤギ,羊,牛,ウサギ,モルモット,子猫,犬,ガチョウ,ワラビー,コンゴウインコ,ポニー,フェレット,アヒル,亀,ミーアキャット,蛇,ハムスター,ネズミ,ニホンザル,ホワイトタイガー,イノシシ,チンチラなど(約450頭)
その中にいたヤギが集団感染の発端になったと報告されています。
保健所が動物の便を調べたところ、ヤギの便にO157の感染源が発見されました。
集団感染した原因
では、なぜ感染が広がったのでしょうか。
・手洗い場が出口から最も遠い場所であったこと
・出口に設置した消毒用エタノール噴霧器中の消毒用エタノールが2倍に希釈されていたこと
・牛の排泄物処理係がふれあいコーナーのヤギ,うさぎ等の世話係を兼ねていたこと
以下の流れで感染が広がったのではないかと思います。
①感染したヤギの糞を清掃係の方が処理して手などに付着した。
②清掃員は他の動物の糞の処理もしているので、色々なブースに行ってしまった。
③そのブースにある物に汚染された手で触り、人々も手で感染した物に触り感染してしまった。
④帰宅時に出口近くに手洗い場がなく、手を洗わずに帰宅し物を食べてしまったのではないのでしょうか?
⑤また出口にあったアルコール消毒液は2倍に希釈されているので消毒の効果は薄く、感染を防げなかった。
これらの原因から、より多くの人に感染が広まっていったと言われています。
感染被害者(O15とO26)ついて
O157感染者人数
O157感染者は9名、O26感染者は8名で、計17名に及びました。
※O157もO26も腸管出血性大腸菌(EHEC)に属します。
O157 と O26 の主な違い
項目 | O157 | O26 |
---|---|---|
分類 | 大腸菌O157:H7 | 大腸菌O26(多くはH11など) |
発見時期 | 1980年代に注目される(特に日本では1996年の堺市事件で有名) | O157より古くから知られるが、近年になって重症例が増加 |
毒素(VT) | 主に VT1+VT2 の両方 | 主に VT1(まれにVT2) |
重症度 | 比較的重症化しやすく、HUS(溶血性尿毒症症候群)との関連が強い | 重症化例はあるが、O157より頻度はやや低め |
流行 | 日本や海外で多くの集団感染例あり | 近年、O157に次いで感染例が増加中 |
検出 | 一般的な検査で検出されやすい | 検出にやや工夫が必要(O157に特化した培地では検出しにくい) |
どちらも感染経路は同じで、汚染された食品や動物との接触などから人に感染します。
予防方法も同じで、加熱調理・手洗い・動物との接触後の衛生管理が重要になってきます。
O157感染者の各症状と二次被害
1.20代女性 発症:5/7 症状:下痢/腹痛/嘔吐 入場:5/5
2.30代女性 発症:5/8 症状:下痢/腹痛/発熱 入場:5/5
3.10代未満女性 発症:5/9 症状:下痢/腹痛/発熱 入場:5/3
4.10代未満女性 発症:5/9 症状:下痢/血便/腹痛 入場:5/6
5.20代女性 発症: 5/7 症状:下痢/腹痛/発熱 入場:5/3
6.70代女性 発症:5/19 症状:血便/嘔吐/HUS 未入場 脳症併発6/11死亡
7.80代男性 発症:5/22 症状:腹痛/血便 未入場 (6の夫)
8.10代男性 発症:5/27 症状:血便/嘔吐/腹痛/発熱 未入場
9.10代男性 発症:5/8 症状不明 入場:5/3
6と7の感染被害者は、テーマパーク未入場ですが、同居の息子夫婦はテーマパークへ入場していた為、二次感染したと思われます。(息子夫婦は陰性)
8の方は、家族も入場歴なし。父親がテーマパーク近くの中華料理店勤務していた為、二次被害が起きたと考えられます。(1の方も当該店で食事していたようです。)
20 代,30代の患者も含み全員が入院加療を要するなど、感染被害者の症状は全般的に重篤であったそうです。
O26感染者の各症状と二次被害
1.10代未満女性 発症:5/9 症状:軟便/回数増 入場:5/5
2 .10代未満女性 発症:5/12 症状:血便/発熱 未入場 (2と3同一保育所)
3. 10代未満女性 発症:5/11 症状:腹痛/下痢 未入場 (2と3同一保育所)
4. 20代男性 発症:5/17 症状:腹痛/軟便 未入場 同時期に偶発した散発事例
5. 10代未満 - - - 3名入場 (2,3と同一保育所)
6. 30代女性 無症状 未入場 (5の陽性児の母親)
2と3の感染被害者は、同一の保育所で、未入場です。5の3名も同じ保育所の為、保育所で二次被害が起きたと考えらえられます。
まとめ
*2006年、秋田県のテーマパークで開催された「ふれあい動物イベント」をきっかけに、O157の集団感染が発生した。
*O157の集団感染したテーマパークは「秋田ふるさと村」。
*GW限定の「ふれあい動物イベント」に居たヤギの糞便から原因が判明。
*感染が広まってしまった原因
・手洗い場が出口から最も遠い場所であったこと
・出口に設置した消毒用エタノール噴霧器中の消毒用エタノールが2倍に希釈されていたこと
・牛の排泄物処理係がふれあいコーナーのヤギ,うさぎ等の世話係を兼ねていたこと
*O157感染者は17名。そのうちの70代女性が二次感染により死亡。
*二次被害は、同居人の家族、テーマパーク付近の飲食店、保育園内と幅広く広まった。
この事件は、動物接触が直接的な感染源となった珍しい事件になったが、今後の予防策にとって重要な教訓と思います。
また、現在は過去の教訓を生かして「秋田ふるさと村」は徹底した衛生管理の元運営されていると思いますので、逆にとても安心できるテーマパークになっていると思います。
現在もふれあいイベントは実施されており、安心して子供と遊んで、より良い思い出作りが出来るテーマパークだと思うので皆さんも是非行かれてはどうでしょうか?
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